山梨から長野。車窓の外の夜は更けて。

2011年1月10日 § コメントする

「福澤さんも大変やね。明日には普通にズームインやるんやろ?」

「もう帰ったらしいよ」

「あ、そうなん?明日はどうなるんやろねえ?福澤さんは朝忙しいから早朝からはクイズできんよねえ」

 

福澤アナのスケジュールを案じる古賀。正直なところ、毎年熱心にこの番組を見ていたわけではないが、こんなに首都圏を離れてクイズをやるのは初めてだろう。

福澤さんはこの期間中、クイズとズームインを往復するのだろうか?

旅館を出ると、小雨が降り始めており、あのステージがもう解体の半分ほどを終えていた。

スタッフに連れられ、日野春の駅舎へと向かう。すると、先に向かう一行は脱落チームの拍手に迎えられた。

彼らの旅はここで終わりだった。

その拍手に感謝しながら改札口を抜ける途中、3人は松川生徒会チームの姿を見た。

「頑張れよ!」

イカしたもみあげの持ち主、林君の声に、

「ありがとう!」

と言い固い握手を交わす清水。中部の戦友の激励を胸にして、通路を渡るクイ中達。

「いい人達やったよね」

「そやね、それに面白かった」

「ここでお別れか」

勝者の影には、常に敗者がいることを思い知らされたシーンであった。

 

次第にスピードを増すFIRE号。3人は、電車を見送る全ての人の顔を見極めることができなかった。

 

「松川が抜けたのは惜しいよなあ」

「そやねえ」

 

そうは言っても、とりあえず第一回戦(だか何だか)は突破した。クイ研への面目も立つ。今夜は枕を高くして眠れそうだ。最も、枕があればの話だが。

 

「やっぱりここで寝るんやろうなあ。冷房効き過ぎっちゃう、ここ?風邪ひかなきゃいいんやけどなあ」

古賀はつぶやいた。この旅は体力勝負、風邪が一番の天敵だと彼は考えていた。

「それじゃあ、今日はお疲れ様。今日は車中でゆっくり休んでください」

ああ、やっぱり車中泊か。覚悟してはいたが、これで一筋の望みも絶たれた。

「寝る前に、持っている時計と携帯電話、携帯の方は電源を切ってこの袋にまとめて下さい。回収はしないけれど、それぞれのカバンにしっかりとしまってもらうから」

その声に従い、クイ中達も時計と携帯電話をスヌーピーの巾着袋に収納する時間は大体11時45分。これは一体何を意味するのだろう?考えてはみるが、それよりも眠気の方が先に立ってしまう。

そこに、スタッフが青くて大きなタオルを配り始めた。[POCARI SWEAT]、スポンサーからの提供だろう。中部大会でも配られていたような記憶が3人にあった。

「お?嬉しいねえ、バスタオルは東京に捨ててきたからねえ」

「でもカバンの容量は増えないんだよね」

「肩にでも掛けていくしかないね」

続いて薄手の毛布も配られて、完全ではないものの、[防寒対策]もきちんと整った。

 

FIRE号は山梨を抜けて長野へと向かう。

車窓の外の夜は更けて、少しずつ寝静まった車内。クイ中達も眠りに落ちていた。目覚めたときにはどこにいるのか、誰にも教えられぬまま。川越高校、第1日目を無事通過。

 

明日も無事に、という保証はどこにもないが、とりあえず彼らにできるのは思いっきり眠ることだけだった。

 

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