準々決勝、二分の一から三分の一へ。

2011年1月10日 § コメントする

「うまい!がうまい!」

「うめー!最高!」

 

古賀と、胸に[川越高]と書かれたカードを挟んだゼッケンを着けた押金は備えられていた冷茶で喉を潤していた。

緊張のリバウンドで喉が無性に乾く。

 

「写真撮ってもらえませんか?」

 

静岡、愛知、岐阜の選抜が長引く中、チーム押金、チーム中村、チームよしめぐ は矢田君チームに写真を撮ってもらっていた。

「うちらも撮ってくれん?」

「いいっすよ」

 

古賀はデジカメを受け取ってシャッターを切る。

 

「静岡県、勝ち残りチーム決定!」

 

沸き起こる歓声。

 

「それにしてもマユちゃん達どこいったんやろね?」

「そやなー」

「ちょいと探すついでにトイレ行ってくるわ」

 

古賀が立ち上がった。
「あっ、よっちゃんら。」

古賀が行ってしばらくしてチーム伊藤の三人が現れた。

 

「がんばってなー」

 

理事長の言葉。再び歓声があがる。

 

「岐阜が決まったみたいやなー」

「それじゃあうちら敗者復活があるで行くわ」

 

そう言って3人は戻って行った。そして古賀が戻って来る。

 

「向こうであったけど理事長ら来たんやね。ところでさ、あれって名前ビンゴっちゃう?」

 

とステージ横の小さな球がたくさん入った透明な球体を指さす。

それを見た清水も「今回は名前ビンゴか。」と応じる。

 

名前ビンゴ、敗者復活の方法としては高校生クイズでは割とポピュラーなものである。

 
「これは多いぞ、[]だ!」「い、と、う、[]あるね!」カメラがつきっきりで注目する中、チーム伊藤は文字の書かれた球が取り出される度に一喜一憂する。

 
「理事長達以外は三重はくるなよ・・・。」

 

クイ中達がそう念じた矢先、「三重、四日市高校、敗者復活!」板谷アナの声が響く。

 

「・・・!、痛っ!よりにもよって四日市か」

 

川越高校と電車で2駅分離れた場所にある近所、四日市高校を含む3チームの敗者復活が決定したがチーム伊藤は復活ならず。 よっちゃん、理事長、幸枝さんの3人に報いるためにも進まねば、と9人は闘志を燃やす。

 
5点先取、オーソドックスな3択クイズである。

清水曰く、「九州大会とかもそうだった。」らしい。

2択よりも3択や一問一答形式を得意とする押金、清水、古賀のチー ム押金はY/Nよりも気持ちを楽にして準決勝を目指す。クイ研にカメラと運を引き寄せたチアリーダー、よしめぐ、 カニちゃん、ちほさんのチーム吉田はこれからもカメラを引き寄せ続けられるのか?

そして、英子さん、安澄さん、杉山のチーム中村は川越クイ研で唯一の男女混合という特徴をどこまで生かし切れるのか?これからはクイ研ではなく、チームの3人だけで進まねばならない。3チームは先を目指して問題に挑む。

「問題、日本がオリンピックで最初にとった金メダルは?
1、男子三段跳び 2、女子水泳 3、男子マラソン」

 
準々決勝の司会、板谷アナが問題文を読み上げる。

 

「・・・・三段跳びやったよね?」

「・・うん、三段跳びやった。」

「おっしー、1番や。」

「おっけー。」

「カードしっかりあげてよ。」

「まかせて、余裕!」

 

 

「ホールドアップ!!」

 

 

番号の書かれた カードをあげる合図がかかる。

 

「正解は、1番!!」

 

「よしっ!!」

 

チーム押金、一歩前進。チーム中村、吉田は出遅れてしまう。 第2問を終え、最前列に留まることが出来た押金チーム。そして、矢田君のチームも同じ列に残っている。

 

 

「問題、犬の種類のボクサー、原産国は?
1、イギリス 2、ドイツ 3、イタリア」

 

「・・・・イギリスかなー?」と古賀。

 

「ドイツや。」と押金。

「まじで?おっしー?」

「おう、俺知っとるもん。」

 

合図と共にカードがあがり、「正解は、2!!

 

「よっしゃ、ナイス おっしー!!」

「任せて。」

 

この時点でチーム中村、吉田は最前列から2歩程離れてしまう。

 

「問題、コンピューターに侵入してデータを破壊する人のことを何という?」

 
(もらった。聞くまでもない、ハッカーに決まってる。)と正解を確信する清水。

「・・・・1、クラッカー 2、ビスケット 3、クッキー」

「・・・・何!?」

 

後ろの古賀を見ると同じ様な表情。考えている事は同じだったようだ。

 

「1やろ。クラッカーって聞いた事あるような気もするわ。」

「そやな。おっしー、1あげて。」

そんな相談の声を、例のおじさん率いるカメラクルーのガンマイクが拾っている。

 

「正解は、1だ!!」

 

「よしっ、次の一問やで。」

 

「さあ、三重は2チームが最前列に残っています。次の問題で決まるのでしょうか?では問題、ヨーグルトから出る透明な液体をなんという?」

 

 

今度こそもらった!あれは『乳精というもので食べられますとかってヨーグルトに・・・、)今度は古賀が確信する。

 

「・・1、ヒエー 2、フエー 3、ホエー」

 
(・・なっ・・!?)

 

「なんやろなー、フエーか?」(・・ちょっと待て。・・ええと確か[乳精(ホエー)というもの]・・そう!)

「フエーじゃない。3のホエーや。」

「まじで、古賀ちゃん?」

「おう、そんな気がする。」

 

ここでポイントをとればサドンデスなしで準決勝。落としたら一巻の終わり、という訳でもないがここはストレートで先に進みたい。

 

ホールドアップ!」カードをあげる押金。

 

 

 

1よ、来い・・・!

 

 

 

「正解は、1!!」

 

 

「おっしゃー!!」

 

「三重、2チーム準決勝進出決定!!」

 
「クイ研、どちらかでも進めないかなー」

 

「そやなー」

勝ち残り枠が残り1つのため三重を川越で独占するという野望は消えたが、1チームだけでも、4分の3を川越で、と祈るチーム押金と矢田君チーム。

 

しかし、こちらに歩いて来たのは、やはり電車で3駅離れたところにある桑名高のチーム(今度はよりにもよって桑名か・・・)唯一残った川越クイ研、チーム押金。クイ研とクイ中の名に賭け、先に進み続けることを胸に誓う。
三分の一をめぐる戦いで本当に三分の一となってしまった川越クイ研。そしてそれでもクイ研を追い続ける福の神のおじさん達。

 

 

「ここまで来てしまいましたが、この先の抱負を一言」

 

 

「軽く優勝!!」

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