特Q!FIRE号発車、始発駅品川、終着駅不明

2011年1月10日 § コメントする

TOKYOの地下を走る都営線。その駅の1つ、水道橋に黄色い名札を身に着けた一団がぞろぞろとやってきた。

無論、高校生クイズ一行の一部である。彼らは集合地、品川駅までの道中を確かなものとするべく、スタッフについて行くことにしたチームである。

「300万だってさ。結構いいんじゃない?」

「これって、1人見つけりゃ300万、3人見つけりゃ300万ってことやろ?」

「あ、そうなん?でもそれでもいいんちゃう?クイズやらんと、みんなでこいつら探そうか?」

 

彼らが見ていたのは、オウム指名手配犯の手配写真である。

「いいよねえ、若いって」

とは、川越クイ中と会話していたときの山名さんの言葉である。

「私は去年からやっててね。そのときは友達に誘われたの。その子、この番組のスタッフと文通みたいなことしてて、『バイトやってみないか?』って誘われたの。今年はその子、都合が悪くてこれなかったんだけどね」

「へえ、そうなんすかあ」

都営線は三田で終点、ここからは京浜急行に乗り換えである。

「メモ帳はこれにする?」

「うん、それでいいんちゃう?」

「付箋ってどこだっけ?」

「こっちやで」

「お、それにしとこ。あとはマーカーや。はー、俺の筆箱に付箋もペンも入ってたのにわざわざそれを出して、なんで筆箱だけは持ってきたんやろ?」

「しゃあないしゃあない」

少しヘコんだ古賀を清水が慰める。

 

「マーカー、緑でいいよね?」

「古賀ちゃんに任せるわ。ところであれって監視カメラやんね?」

「どれ、おっしー?」

「あれあれ」

「あ、ほんまや。手振っとこ」

と、清水を皮切りにクイ中達はカメラに手を振り始める。飽きて勘定を済ませにいこうとしていたとき、どこかのチームが方位磁針を購入するのを目撃。

「…うちはいいよね」

「ん、腕時計で代用効くでしょ」

 

次に3人が向かったのは、アウトドアの本コーナー。手にとって読むのは[ロープの結び方]、[アウトドアとっさの応急処置]、[食べられる野草食べられない野草]など。彼らが、今回のテーマは[旅]であり[サバイバル]ではないと気が付くのはあと数分後のことである。まあ、知識はあって困るものではないのだが。

 

山名さんに引き連れられて、川越を先頭にホームへと降りる4号車の乗客達。

高校生達に自由時間を与えるほど(と言っても荷物が制限されているためロクな買い物もできないのだが)暇だったかと思えば、状況は一転して時間はおしているらしい。

撮影のスケジュールとは不思議なものだ、とは古賀の感想。ホームに降り立った4号車組は、山名さん、そして富田さんに連れられてさらに奥へ。川越は最前列に通された。福澤アナがよく見える。

 

「ではみんな、おはよう。いやあ、荷物詰めてきたねえ。君はどこ?ああ、兵庫の柏原か。君はまたその買い物カゴ、よく似合うねえ」

柏原は川越の隣、同じ最前列である。

 

「みなさん、ズームイン朝見てくれましたか?[いい日旅立ち]、この日にぴったりの曲じゃないですか。[日本のどこかに私を待ってる人がいる]。君達の行き先にも誰かが待ってくれているかもしれません。まだ秘密ですがね。それでは、駅長にお言葉を頂きましょう。品川駅長の猪又さんです!」

 

「ええ、高校生のみなさん、こんにちは」

 

福澤アナの紹介で登場した猪又駅長は、高校生達を前にして大いに語ってくれた。そして一同が注目する中、特Q!FIRE号がホームに入る。JR東日本全面協力、全国放送となるとスケールもでかい。

「それではテープカットとくす玉割りを行いたいと思います。くす玉割りは、秋田県代表本荘高校!そしてテープカットは、神奈川県代表神奈川工業!」

 

本荘高校は、前日も当日もアロハ姿で「ネタがかぶった!」と川越に危機感を抱かせているチーム。全員が麦わら帽子、手にはマラカス、1人はウクレレを携えている。そのウクレレ奏者は[さくらさくら]を素晴らしい腕前で演奏。荷物にしてまで持ってきたことも、決してポーズではないことを証明する。

そして、女子3人チーム神奈川工業と猪又駅長が鋏を持ってスタンバイは完了。「それではどうぞ!」と、福澤アナの掛け声でテープに鋏が入れられ、紐も引かれる。その一瞬、誰もが油断していた。その一瞬だけ、誰もがこの番組の何たるかを忘れかけていた。

そして、それは現れた。

 

「おおっと、これは!?」

福澤アナのわざとらしいリアクション

 

「問題、日本一の富士山、車内から見えるのは進行方向の右?左?どっち?さあ、来ましたねえ。それではみんな、早速FIRE号に乗り込んで下さい」


豪華列車特Q!FIRE号で行くクイズミステリーツアー、とはよく言ったもので、実際素晴らしい豪華列車である。

座席はゆったりとしており、前後の間隔もとても広く、通路から一段高く造られており、足を置く場所のカーペットは二重となって・・・例を挙げればきりがない。

列車は猪又駅長に見送られながら始発駅、品川を発つ。

「この企画はJR東日本の協力やろ?

てことはJR東海管轄下の静岡県には行かないと思うんさ。

静岡側で富士山が見れないのなら、後は山梨側しかない。

山梨はJR東日本の管轄。

そして昨日のビデオで出てきた五千円札、あの富士山は山梨側から見たもの。

だから、この列車がこのまま進めば富士山が見えるのは進行方向左。どうでしょう?」

 

と、古賀。FIRE号は東京から川崎方面へと進んでいく。

「それでは、進行方向右と思うチームは車両の右半分へ、左と思うチームは左半分へ移動して下さい」

スピーカーから福澤アナの声が届く。

「いい?他のチームに流されたらあかんよ。僕らは自分達が思った通りの答えを選ぶんやで」

と、清水。自分達が決めたならば、それが間違いでも後悔は小さい。そもそも、流されて選んだものにどれほどの価値があるというのか?

「大丈夫、分かってる。俺は左や」

と、古賀。

「俺もそれでいいと思う」

と、押金。

「うん、じゃあ左やね?」

 

清水の問いにうなずく2人。左サイドに移動し、押金は[右・左]と書かれ、その下に円が書かれたフリップの[左]の方を黒く塗りつぶす。スタッフがそのフリップを回収し、古賀は座席の後ろを振り向いた。

・・・4号車は全員が左サイドである。

この一問で全てが決まるのか?それともこれから先への布石にすぎないのか?

特Q!FIRE号はそんな不安を抱く高校生達をよそに、始発駅品川からどんどん遠ざかる。

 

途中停車駅も、終着駅すらも乗客達に告げぬまま・・・。

 

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