土合、山々に囲まれての長過ぎる休息。

2011年1月11日 § コメントする

駅に降り立った高校生一行。右方向には駅舎があったが、すぐにはそこに行くなとのお達し。何かの準備をしているのだろう。と、すぐ近くにいつの間にやら羽鳥アナがいるのを発見したクイ中達。この千載一遇のチャンスを逃すテはなく、果敢にもアタックを敢行する。

 

「羽鳥さん、結局昨日は魚沼のお米、食べられましたか?」

 

「いや、結局食べられなかったんだよねえ。おいしかったんでしょ?」

「はい、めちゃめちゃおいしかったですよ」

「いいなあ」

そのとき、撮影スタッフからゴーサインが発令され、羽鳥アナからも

「それじゃ行こうか」

ということになる。思いがけず、司会者のすぐ側を歩くというベストポジションを手に入れたクイ中達は、張り切って羽鳥アナに付いて進み始めた。

「いやあ、こんなところまで来ちゃったけど、どうみんな?ここに来たことある人っている?」

誰の口からも、[YES]の意がこもった答えは出てこない。

「だよねえ。こんなこと言うとアレだけど、普通は来ないもんねえ、こんなとこ」

「そうっすねえ」

そして、駅舎の中へ入る一行。

「・・・はい、それじゃこれくらいでOKでーす!」

と、撮影-恐らくクイズの前置き部分と思われる-は終了。

トイレ休憩ということで、改札口と待合室を抜け、駅の出入り口へ。そして、出入り口の隣にあるトイレへと、かなりの人数が向かった。

越後湯沢で一度行っているはずのクイ中2号と3号も、その中の2人である。用を済ませ、手を洗うべく蛇口をひねると、かなり冷たい水が流れ出た。ここの標高は、かなり高いに違いない。

土合駅の改札口に駅員は見当たらず、もしかしたら無人駅なのでは?という疑問も湧いてきた。その改札口前にある待合室、そこのテーブルには書類やペットボトルといったものが並び、その側で羽鳥アナとスタッフが打ち合わせをしている。

そこに近付くこともできず、駅舎に入れない一行は、それぞれその前の階段に座り込んで時間をつぶしていた。クイ中達-どのチームでもきっとそうだろうが-の話の槍玉に上がったのは、入り口の上に掲げられた[日本一のもぐら駅]という看板であった。

「モグラって、漢字で土の竜って書くんやで」

と、古賀。こんなキャッチコピー(だかなんだか)を掲げている駅で出題されるにはちょうどいい問題だと彼は踏んでいた。

「へー、そうなんや。土の竜ねえ。…それにしても、どんな意味なんやろ?」

と、清水。

「モグラ・・・地下・・・あれや、日本一アンダーグラウンドな駅なんやわ。ショッカーみたいな地下組織が暗躍しとるんやで、きっと。なあ、おっしー?」

「そうそう、かなりアンダーグラウンドやでなあ、ヤクの密売なんか余裕でやっとるんやで。武器の取引とかもきっとやってる危険なブラックマーケットやわ」

古賀と押金は、そんなありもしない方向に話を拡大していった。

「・・・まさか、モグラの動物園があるなんてことはないだろうしねえ」

 

「わからんねえ。それにしても、長い休憩だねえ」

 

待ちくたびれたのか、もともとくたびれていたのか、神奈川工業チームの藤田さんはコンクリートの上で睡眠中であった。他にも、コンクリートを割って生えてきている雑草をいじっていたり、ボーっと景色を眺めていたりと様々である。

と、矢野さんがクイズミリオネアについて話しているのをクイ中達は聞きつけたので、その話に加わってみる。

「簡単だとかなんだかんだって言ってますけど、やっぱり1000万って凄いですよねえ」

 

「破産せんのかねえ?」

 

つい最近、シニアクイ中-と失礼にもクイ中達が勝手に名付けてしまった-の1人である永田喜彰氏(記録班注・・・の必要もない、はず:FNSクイズ王、第13回アメリカ横断ウルトラクイズの準優勝者である兵庫県在住の会社員の方)の1000万円ゲットをTVで見てしまった3号は、ふとフジTVの心配をしてしまった。

ちなみに、周知の事実だが高校生クイズは日テレの番組である・・・。

「そう言えばね、あの1000万って数字には少し秘密があるんだよ」

と、矢野さんは言った。

「え?なんなんですか?」

「景品法ではねえ、何かの賞金とかの最高額は、200万辺りが望ましいみたいになってるんだよね」

「え?マジすか?ミリオネアぶっちぎりじゃないすか」

「ところがさ、あれ、建前は5人で1組でしょ」

「あ!」

「・・・きたねー!」

 

200万×5=1000万である。

「ふふ、そんなもんだよ、TVって」

興味深い話である。あの、妙に不自然で強引な5人1組制にはそのような裏があったらしい。こういった裏話が聞けるのも、高校生クイズのいいトコなのだろう。話も一段落した時、クイ中達は目の前で羽ばたく赤い何かを見付けた。

「お、トンボや」

「赤トンボが飛んでるなんて、やっぱり涼しいんやねえ」

「よし!捕まえるで!」

 

押金の呼びかけで、クイ中達は久方ぶりの昆虫採集に励むことになった。

「よし、もし捕まえたらジュースおごったろ」

「マジで!?よっしゃ、なんかヤル気出て来たで~!」

 

高地の土合駅舎前、なかなかトンボを捕まえられない1号と2号を見くびった-と言っても、当の本人はとっくにトンボ捕りをギブアップしていたのだが-3号は、思わず口を滑らせた。

「なあ、トンボって英語で何て言ったけ?」

 

「ドラゴンフライやろ?」

 

古賀が答え、こうも加えた。

 

「ちなみに、蛍はファイアフライって言うんやで」

 

「へえ、そうなんや。・・・よし、これはもらったで~。・・・よっしゃ!古賀ちゃん、ジュースね」

清水、トンボのキャッチに成功。

「え、かっちゃん捕まえたん?負けてられへんなー」

と、さらに燃え始める押金。数分後、結局2人ともトンボを捕まえてしまう。

・・・長いトイレ休憩やなあ。時計を見た押金は、自分達がこの駅に降り立ってから余裕で30分は越えていることを確認した。本当に、トイレ休憩にしては長過ぎる。

まあ、古賀ちゃんあたりにはちょうどいい-ちなみに押金と清水が確認しただけでこの休憩中に2回は行っている-のかも知れないが。

そんなことを考えながら、ふと駅舎内の待合室を見てみると、羽鳥アナがシャドーピッチングをしていた。羽鳥さんも暇なのか・・・。そういえば彼、高校時代はピッチャーやってたんだよなあ。一方、古賀は特に何かを考えることもなくたたずんでいた。何の気なしに辺りを見回していると、近くにいた東大寺学園チームの左腕が目に付いた。忘れもしない、福澤アナが

「なかなかいい品」

と言った、あのCITIZEN製太陽電池腕時計(高校生クイズロゴ入り)である。

「あ、その時計してきたん?」

「うん、これしかいいのがなかったからね」

と、東大寺チーム。古賀も持ってこようか最後まで迷っていたのだが、なくすと大変なので、結局は大事に部屋に飾ったままにして置いたのであった。

そのとき、ついにスタッフから呼び声がかかった。

一体何の準備をしていたのかは不明だが、ようやく何かが動き始めた。

『何か』とは何か?全く予想がつかない。あの日本海の砂浜と違い、ここがどのような場所かを知る余地すら与えられていない。

 

唯一のヒントは、ただし、もしそれがヒントとなるのならば、この駅が[日本一のもぐら駅]であるということだけだった。

 

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